アメリカのチャータースクールについて

アメリカには、チャータースクールという初等中等学校がある。1991年にミネソタ州でスタートした教育制度・機関で、今では40以上の州で設置、運営されている。カリフォルニア州だけでも1300校あり、63万人の生徒が在籍している。

特徴は、保護者や教員、コミュニティー団体が、州や学区の認可(チャーター)を受けて設置する初等中等学校で、公費によって運営されるところにある。州や学区の法令・規則の適用が免除され、一般の公立学校とは異なるカリキュラム、手法による教育の提供が可能になる。

施設・設備費は、設置者が負担するが連邦政府の補助も適用される。運営費は、設置を認可する州や学区が負担する。無償制で、授業料の徴収は行わない。

アメリカでは、深刻化する子供の学力の低下、広がり続ける人種や地域・所得格差などの問題などからスタートした学校設置認可制度である。日本においては、アメリカとは異なる環境や社会風土から、この制度の活用には諸問題が存在する。しかし、日本に今求められている多才な人材の輩出には必要な制度の一つではないかと考える。思い切った教育改革を進めるには、制約のない自由で柔軟性のある環境整備が必要ではないか。文科省主導の教育制度には、おのずと限界が生じる。

尚大阪に、大阪市立水都国際中等・高等学校というチャータースクールがある。我が国初という謳い文句で、2019年に開校した。設置者が大阪市教育委員会で、同教育委員会から委託を受けて学校法人大阪YMCAが運営する。設置者が行政機関であり、アメリカのチャータースクールとは根本的に異なるが、一つの新しい取り組みとして今後の発展を見守りたい。