日米高校生比較:ボランティア活動
日本とアメリカの高校生の決定的な違いとは
かつて医学部受験専門予備校での業務を請け負った。そこで生徒募集活動他、予備校運営に関わらせて頂いたが、その傍ら受験シーズンになると面接試験対策の指導官を務めた。そこで驚きを隠せなかったのは、ほぼすべての医学部受験性が、「人のためになる仕事がしたいから」と答えた。医療活動は人の命を預かる仕事。人を病から救いたいという使命感の表れであろうか。
だが仕事というものは、そもそも人のためにするもの。大学受験の前に、自分はどのような分野での仕事を通じて社会に貢献するのか、高校生活の中で考え、経験していくことが重要である。
アメリカの多くの高校は、ボランティア活動を卒業条件にしている。卒業までに50時間から150時間の活動を求めている。アメリカ・シカゴ出身の小生知人が卒業した高校は、150時間を卒業条件にしていたという。
日本の高校生は幸か不幸か、こうした制度がないこともあり、3年間継続的にボランティア活動をする生徒が極めて少ない。とある調査結果によると、アメリカの高校生の3分の1程度という調査結果もある。
アメリカの名門大学、ハーバード大学は、そのミッションの中で学生に求めるものを次のように記している。「自身の価値観や関心ごとを見極め、世の中にどう貢献できるかを追求する」
同大学は、このミッション達成に相応しい生徒か否かを判断する入試制度を設けている。出願書類には、学外活動に関する資料の提出が含まれる。芸術やスポーツでの活動・成果を扱うものもいるが、多くの受験生は社会奉仕活動について書く。
UCLAで知られるカリフォルニア大学機構では、出願時に「パーソナル・インサイト・クエスチョン」なる書類を提出する。そこでは、どのような活動をしたのか、活動をはじめたきっかけ、活動内容、活動を通じて得たスキルや成長について語る。多くの受験生が、経験してきた社会奉仕活動を取り上げる。
次期学習指導要領の改訂に向け検討がスタートしている。大学入試改革に関する議論も依然として続いているが、他国の先進事例は調査・検討されているのだろうか。

